ホーム > 未来研究所 > 東京工芸大学 > ヒートアイランド現象の解決策を巨大な「風洞」を使って検証中。
![]()
ヒートアイランド現象の解決策を巨大な「風洞」を使って検証中。

市街地の模型に風を当てて実験
環境問題に興味がある人なら「ヒートアイランド現象」という言葉を聞いたことがあるでしょう。これは、都市部の気温が近郊の非都市部に比べて高温を示す現象のこと。狭い土地に高層ビルが密集し、風通しが悪くなることが原因のひとつと考えられています。
私は現在、ヒートアイランド現象を緩和するための適度な建物の密度や配置とはどのようなものかを実験で検証しています。「風工学」という分野の研究になります。実験は「風洞」と呼ばれる施設を用いて行います。これは、巨大な筒状の空間に風を送り込むもの。例えば、香港の高層ビル密集地帯や汐留~新橋周辺を模擬した市街地模型を風洞実験施設の中央に配置し、風を当ててビル間の風速や気温を計測します。
実験により、鉛直方向の風の流れが重要であることがわかってきました。例えば、低いビルの後ろに高いビルを配置すると、後方のより高いビルに当たった涼しい風が上空から垂直に下がり、滞留熱を上空に排出させるのです。
入学当時はデザインを学ぼうと思っていた
建築に興味を持ったのは高校時代のこと。当時はデザインを学びたいと思っていました。その後、東京工芸大学に入学し、建築にはデザインだけでなく、構造、歴史、環境など分野が細分化されていることを知りました。各分野を深く学ぶにつれ、次第に強く意識するようになったテーマが構造や環境。現在取り組んでいる風工学もまさにこの分野です。風洞実験の設備があるのは日本の大学でもごくわずかと聞きます。ここで、世界最先端の研究に携われることに大きなやりがいを感じています。

建築系で30社以上にエントリーし、約10社の面接を受けました。最終的に空調設備系の企業から内定をいただきました。設計から施工現場の管理、営業など職種はいろいろ。お話を聞くと、どの職種でも大学で学んだ知識が活かせそうです。
建築系を目指す場合、文系科目もしっかり学んだほうがいいと思います。例えば、ヨーロッパの建築を学ぶ際、世界史の基礎知識があるとイメージが飛躍的に広がります。デザインには心理学の知識が活かされるといいます。どんな知識も無駄にはなりませんよ!





